2018年06月21日

心づくしの相場〜6月大歌舞伎〜

小谷野です。

今月の歌舞伎座の夜の部の「巷談宵宮雨(こうだんよみやのあめ)」では、妙蓮寺住職だった龍達(中村芝翫)がお寺に埋めて隠した金100両の発掘を甥(尾上松緑)に依頼したところ、見事に甥が発掘に成功して戻ってきました。

お礼を3割の30両位と見込んでいた甥が、お礼がたった2両であったことに腹を立て、叔父を殺して100両を奪うシーンがあります。

芝翫(橋之助)のケチケチぶりの演技が見物なのですが、1割位のお礼をすれば殺されずに済んだのかも知れません。

先週末のアラ還(60才に近い)の友人の結婚式では、ご祝儀の金額で悩んでしまいました。このような祝儀、御礼、心づくしの金額にはいつも悩まされます。
海外旅行でも、スマートな旅行者であるためのチップの相場を頭痛の種と感じる人も多いのではないでしょうか。

ところで、法律でお礼について定めているのは遺失物法28条1項でしょうか。
落とし物の返還を受ける場合には拾い主に5−20%の報労金を支払う事(義務)になっています。
やっぱり、前述歌舞伎の欲深叔父さんの2両(2%)の御礼は少なすぎたようです。
同時演目の「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」も、団七九郎兵衛を人間国宝である中村吉右衛門が、お辰を中村雀右衛門が熱演中で見物です。

〜 無償(見返りを一切求めない)の愛はあるのか、小谷野でした 〜


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posted by 小谷野 幹雄 at 13:56| 2018年

2018年06月14日

七つの習慣〜人生を幸福に導く〜

小谷野です。
書棚を整理していたら、米国の経営コンサルタントDr. Covey(2012年没)の
ベストセラー『七つの習慣』が出てきました。
成功には原則があり、人を幸福に導く原則として書かれた物です。
 
(第一の習慣)主体的であること
 主体的でない人は、仕事のミスも、育ちや家庭環境、星占いの結果も、
 異性に振られるのも、他人や社会のせいにする。
 自分の性格や行動を決めているのは、自分のはずだ。

(第二の習慣)終わりを思い描くことから始める

(第三の習慣)最優先事項を優先する
 1.緊急で重要なこと・・・締切のある仕事、重要な約束、病気災害対応
 2.緊急だが重要でないこと・・・電話対応、メール対応、緊急の来客対応 
 3.緊急性はないが重要なこと・・・人間関係作り、健康維持や自己啓発、
                 仕事の計画・準備
 4.緊急性はないが重要でもないこと・・・ゲーム TV

(第四の習慣)WIN‐WINを考える

(第五の習慣)まず理解し、そして理解される
       相手の言うことをよく聞く傾聴
 第一段階 相手の言葉のキーワードを繰り返す
 第二段階 相手の話の内容を自分の言葉で置き換えて言い直す
 第三段階 相手の感情に、自分の言葉であいずちを打つ
 第四段階 二と三を同時に行う
 言葉の正しさでは人は動かない 論破はできても相手の心を閉ざしてしまう。

(第六の習慣)シナジーを創り出す

(第七の習慣)刃を研ぐ
 肉体、精神、知性、情緒などをバランス良く磨き、自身の資源を維持する

 何年かぶりに目にしましたが、いまだに啓蒙されます。

〜 夜更かし、暴食、ネオン街・・悪習漬け 小谷野でした 〜


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posted by 小谷野 幹雄 at 17:10| 2018年

2018年06月07日

モノの動きのパラダイムシフト〜フリマサイトが急成長〜

小谷野です。

邦画として21年ぶりにカンヌ映画祭最高賞パルムドールを受賞した是枝監督の「万引き家族」が、今週末封切りされます(祝)。

ところで、小売業の経営者の方が、昨今万引きが増えて困っていると言っています。
店舗内の警備員の数を増やしたり、従業員不正の牽制のためにバックヤードにも多くの防犯カメラを設置したりと、コスト上昇をぼやいていました。

その根拠は、商品(棚卸資産)ロス率の上昇のようです。
少し堅い話ですが、商品ロス率は
(1)外部ロス(2)内部ロス(3)管理ロスに分けられます。

(1)外部ロスは、店舗に来た顧客の万引きです。
(2)は従業員や業者の万引きです。
(3)管理ロスは管理上のミスで商品の数え間違いや、レジの打ち間違いのロスです。

この数年でロス率1%台から4%台まで上がっている小売の会社もあり、
紛失した商品は、市場で流通量の多い「定番商品」または「人気商品」に
偏っているので、上記(1)(2)が疑われているようです。

この「商品ロス」は、「値引き」や「商品評価損」などとは比較にならない損失を会社に与えます。
ロスは値引き100%ですから、利益率が20%の商品なら5個売った利益が1個のロスでなくなります。

この背景には流通の大きな変化が指摘されています。
フリマサイトの成長で、個人が誰でも「モノ」を簡単に(高く)売れるようになりました。
従来、一般人が物を売るには、まずは知人友人に声をかけ、リサイクルショップ、バッタ屋で換金していましたから、足下を見られて安く買い叩かれることも多かったそうです。
最近のフリマサイトによる個人の販売力は、リサイクル業界にも大きな影響が出ており、モノの動きのパラダイムシフト(個人から個人)が始まっているようです。

〜 フリマサイトでも売れない不良在庫、小谷野でした 〜

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posted by 小谷野 幹雄 at 14:55| 2018年

2018年05月31日

ルールは何のためにあるのか〜面白、安全、共生、成長〜

小谷野です。

日本大学のアメリカン・フットボール部の反則問題は、「スポーツとは、ルールとは」と再考させられる事件でした。

私の息子も高校時代にアメフト部に所属していました。
ポジションはワイド・レシーバー(WR)で、クォーターバック(QB)の投げたボールをキャッチする役割でした。
ジャンプした瞬間の無防備な状態で相手タックルを受けることもしばしばで、毎試合のように担架で運ばれていました。

フルコンタクト・スポーツのルール内とはいえ、息子が無防備な状態でタックルを受けるのを見続けてきた親として、今回の日大の反則プレイのビデオを見たときは、「これはスポーツではない、傷害事件だ!」とTVに大声で叫んでしまいました。

ルールの存在意義は、スポーツを楽しくする、面白くする、安全にプレイする、考える選手を育てるなど数多くあげられます。

サッカーでも、イエローカードやレッドカードがなければ、怪我人が続出します。
ちなみに法務省HPでは、ルールとは共生のため、相互尊重のため、生活を豊かにするため、紛争を解決するためのものとあります。

ルールを冒涜し、恐怖や暴力で組織を統治した独裁者の末路は、いつもミゼラブル(miserable)。

〜 家の沢山のルールが覚えられない、小谷野でした 〜

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posted by 小谷野 幹雄 at 17:17| 2018年

2018年05月24日

価値観が違うから結婚した〜結婚観いろいろ〜

小谷野です。

朝丘雪路さんの訃報報道で心に残る言葉がありました。
夫の津川雅彦さんの言葉で、「性格が不一致、価値観が違うから結婚した」です。
世の中のカップルや夫婦を幸せにする(救う)言葉に感じました。

価値観の違いは、大抵マイナスと捉えられます。
「価値観が違うことがわかったから離婚する」という具合です。
考えてみれば、価値観が全く同じ人との生活は、つまらないものかも知れません。
会話の範囲も相手の意見も判断も同じでは、驚きもなく、ワクワク感も生まれないでしょう。

さらに、狭い価値観の中での僅かなすれ違いを大きく感じて、破綻を招いているのかも知れません。
「価値観が違うから結婚する」は、世の中のカップル・夫婦のみならず、人間関係の悩みを大きく軽減する言葉に感じました。

マネジメントの世界では現在、人材のDiversity(多様性)の重要性が叫ばれています。
同じ価値観を持つ人間だけで組織が構成されたら、新しいアイデアも少なく、種々の変革も、大きなマーケットを相手にすることも難しいからと言われます。

生涯3回しか料理をしなかった女優、朝丘雪路さん。
周りを驚かせ、ワクワク感を振りまいたのかも知れません。(黙祷)

〜 価値観が違うことを楽しもう! 小谷野でした 〜


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posted by 小谷野 幹雄 at 17:35| 2018年

2018年05月17日

観光地の苦悩〜伊訪問記[3]〜

小谷野です。

日本への観光客数は急増し、今年は3000万人を超えるようです。
イタリアは人口6000万人に対して観光客数は5000万人超と観光大国の先輩です。
このような観光大国の最大の悩みは観光客数の増加が社会インフラのキャパを超えてしまい、住人と観光客の共生が難しくなることのようです。
例えば、カプリ島の苦悩。カプリ島はナポリからも近く、青の洞窟や景色の良いリゾートで有名ですが、島は観光客の重要性については理解はしても、フェリ−のスケジュールを規制しようとしています。
島内の重要な交通手段であるロープウェイやバス混雑による待ち時間の異常性は、島民にも苦痛のようです。

そういえば日本でも、表参道のイルミネーション見学の混雑が異常で周辺住人が車で自宅に帰れないという問題もおきました。

先月、軽井沢町は町内渋滞を理由にハイシーズン時期の民泊禁止を打ち出しています。
観光客と住人の共生は、大きな課題になりそうです。

以下は、取り留めも無い笑い話です。

・イタリア大使の勘違い
イタリアの新しい大使が日本に赴任すると、イタリア国旗をあちこちで見かけるのでたいそう喜ぶそうです。
その正体は日本におけるイタリア料理店の多さで、東京だけで3600件もあるそうです。

・マニュアル車の功罪
欧州人は運転好きが多く、マニュアル車が主流です。
私がオートマでないと不便だと言うと、反論されました。ボケ老人が少ない理由も、操作ミスによる事故が少ないのも、マニュアル車のお陰だと言うのです。
常に脳を活発に使って運転して若さを保ち、またクラッチがあるマニュアル車ならアクセルとブレーキを踏み違えて大事故を起こすことも少ないと、得意満面でした。真偽は不明ですが。

・食事の甘さ論議
私が、デザートが異様に甘いと指摘したら、日本食はデザートだけでなく、すべての料理が甘いと反論されました。確かに、煮物にも砂糖やみりんといった糖度のあるものが使われています。
トータルで砂糖摂取量は変わらないようなので引き分けでしょうか。

〜 マニュアル車が大の苦手、小谷野でした 〜


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青の洞窟
posted by 小谷野 幹雄 at 13:59| 2018年

2018年05月10日

健康経営〜従業員・管理職・経営者・会社も健康に〜

小谷野です。

日本の多くの企業が、働き方改革の真っ只中です。
この改革は、労働時間の短縮と効率性の向上を目指していますが、その過程で忘れてはならないことがあります。

それは、一般従業員にも管理職にも経営者にも大切な「健康」です。
僅かな不健康でも仕事の効率性を著しく低下させます。

東京証券取引所は経済産業省と共同で、従業員の健康管理を経営的な視点で捉えて戦略的に取り組んでいる企業を「健康経営銘柄」として選定しており、株価も堅調のようです。

非上場の会社であっても、経済産業省が主管で進めている健康優良法人制度にチャレンジできます。
当事務所も来年の認定を目指し、働き方改革に加えて健康セミナーや健康イベントに取り組んでいます。
従業員も管理職も経営者も会社も「健康」になるための「のびよう会」が来週5月16日(水)15時に開催されます。関心ある方は代々木にご参集下さい。
http://koyano-vp.com/page0120.html

〜 健康経営アドバイザー(初級)、小谷野でした 〜

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posted by 小谷野 幹雄 at 17:36| 2018年

2018年04月26日

イタリアの税制〜伊訪問記[2]〜

小谷野です。
5年ぶりのイタリア訪問記の続きです。今回は真面目な税金の話です。

(消費税−VAT付加価値税)
イタリアの標準税率は22%ですが、軽減税率があります。食肉、卵、薬などは10%、生鮮野菜、牛乳、チーズ、パスタ、新聞などは4%です。

日本も来年の消費税率10%への引き上げ時に軽減税率が導入される予定です。
伊での教訓ですが、消費税率も20%という水準になると、脱税が増えます。
個人宅の内装工事の発注などで、現金支払いで領収書不要なら2割引という取引がよくあるそうです。
イタリアでは実際の税収額の2割以上の脱税額があると言われています。
この防止策として、現金取引の上限設定、インボイス方式(税計算のための厳格な証憑)の導入が予定されています。

(法人税・所得税)
日本では30%位の法人税負担が、イタリアでは実質25%以下で済むことが、個人会社が多い理由の一つでもあります。

一方、所得税負担は高く、高所得者50%程度の税負担は日本とあまり変わりませんが、低・中所得者層の税負担は日本と比較にならないほど高いです。
低所得者でも30%程度の税負担があります。
しかし、これはイタリアが高いと言うよりも、所得税負担率10%以下の層が8割以上という日本の現状制度に異常性があるようです。

(相続税率)
税率は4%で基礎控除も1.3億円あります。
日本の最高税率55%で基礎控除3000万円と比較すると税負担が極端に低い国と言って良いでしょう。

昔、財産とともに母と娘がイタリアに移住したケースがありましたが、その背景にはこの税制がありました。
ファミリー会社(日本で言う同族会社)の相続が容易であり、ノウハウや伝統を受け継ぎやすい環境とも言えます。

日本も先月、平成の徳政令といわれる会社相続の特例措置が導入されました。
(詳しくは http://koyano-cpa.sblo.jp/article/182695575.html

ところで会計の世界の話ですが、複式簿記はイタリア人数学者ルカ・パチョーリが繁栄していた商業の街、ベネチア商人の様々な取引を整理するために発明したと言われています。
商業と銀行業の記録・計算のために発達したようです。
ちなみに銀行業もイタリアが発祥で、12世紀に伊で両替に使った長机(banco)がバンクの語源にもなっています。
この他、イタリア起源としては、クラッシック音楽、オペラ、
最古の総合大学といわれるボローニア大学、フランス料理も
フランス王アンリ2世に嫁いだイタリア・メディチ家からカトリーヌが
持ち込んだ料理が起源と言われています。

〜 みやげに香水買って、にわかイタリア男 小谷野でした 〜



複式簿記生みの親 ルカ・パチョーリ
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posted by 小谷野 幹雄 at 17:16| 2018年

2018年04月20日

3人寄れば4つの政党ができる〜個人主義のイタリア〜

小谷野です。

イタリアを5年ぶりに訪問しました。在伊50年以上の日本人をはじめ様々な方のお話を聞く機会に恵まれました。

現地の監査・税制などの話は後日にして、イタリア人気質の話です。
イタリア人気質として、ラテン系の陽気さが有名ですが、個人・家族主義の強さも特色のようです。

1.3人寄れば4つの政党ができる
政治の世界で使う言葉ですが、主義主張が多く強いので、一つにまとまることが難しいことを表す言葉のようです。
私が訪問したときイタリアは3月4日選挙後の無政府状態が続いていました。
一つの政党が過半数の支持を得るのは困難で、さらに連立も難しいのがその理由でした。
日本のように「昨日の敵は今日の友」、自民党と社会党が連合する野合などはあり得ない風土のようです。
ちなみに投票率は73%で低い方だそうです。

1.カンパニーレ(鐘楼)が見える範囲が自分の生活圏
中央集権の長い歴史を持つ日本とは異なり、伊は様々な小国が150年前にひとつになったので、地域志向がとても強く感じます。「あなたイタリア人?」「いいえ、ベネチア人です」という会話も普通に行われます。
カンパニーレ(鐘楼)は、日本で言うと村の「火の見櫓」でしょうか。

1.会議では様々なアイデアや意見が集まる
会議になると、日本とは違い、各人が様々な意見を述べるそうです。
ブレーン・ストーミングで人々からアイデアを出してもらう目的では大変有効な気質だそうです。
一方、皆の意見をまとめて前に進むのは容易ではないそうです。

1.小規模の会社が多い
個人・家族主義が強く、組織のために働く意識が低いので大企業が育ちにくい風土のようです。
零細・小規模の企業比率が高く、このような個人・家族主義は伝統を守り続けることを容易にし、さらに職人気質を育み、バッグ・靴・車などこだわりの高品質の製品を多く生んでいます。

ところで、気質とは関係がありませんが、イタリアは第二次世界大戦で戦勝国でした。
日独伊三国同盟の同胞であり敗戦国と思っていましたが、伊は戦勝国だったのです。
戦況が悪くなると王政(現在は共和制)を盾にムッソリーニを排除、終戦直前にはドイツ、日本に宣戦布告をしています。
戦後日本への戦争賠償請求も行われ、日本は見舞金の名目で賠償しています。
                                        (つづく)


〜 「あなた日本人?」「いいえ、代々木(事務所所在地)人です」小谷野でした 〜


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posted by 小谷野 幹雄 at 19:17| 2018年

2018年04月12日

孤独を愛せよ〜スマホの通知がない時間〜

小谷野です。

どちらのお坊さんの卓話か忘れましたが、「孤独を愛せよ」という言葉を思い出すことがありました。
孤独を嫌がる人は自由を嫌がる人だとか、群れの中だけでは物事を考える時間を無くし、人の創造や想像性を損なうという内容だったと記憶しています。

先日、スマホ嫌いのガラケー社長が嘆いていました。
若い社員連中との会食会で、数分おきにスマホのSNS通知音があちこちで鳴り、そして多くの人が受信の数秒後には返信していたそうです。
社長が内容を尋ねると、友人の夕食内容の報告だったり、知人の旅行中の報告だったり、とても急ぎでコミュニケーションをする必要性を感じなかったそうです。
孤独を嫌い、いつも誰かと繋がるために行う、四六時中「スマホいじり」は、考える時間を人から奪っていく、と懸念していました。

確かに、電車に乗ると殆どの人がスマホの画面を見ています。
SNSのメッセージを作ったり、ゲームで遊んだり、マンガを読んだり、ニュースを眺めたりして、創造性の高いことをしている人は意外と少ないようです。
昨今は電車の中で、本(電子ではなくアナログ)を読んでいる人がとても知的に素敵に見えてしまいます。

〜 SNS反応が遅い、しかとするなと(妻から)叱られる、小谷野でした 〜

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posted by 小谷野 幹雄 at 15:45| 2018年