証券市場の統合は世界的な流れですが、我が国の東京証券取引所と大阪証券取引所が合併するとのことです。
元証券マンとして、最近の証券市場の変化で気付いた点です。
1.派生商品取引や市場外取引の増大
現物の価格変動リスク軽減を目的とした金融派生商品が、派生ではなく現物価格に影響を及ぼしています。
プロ投資家のデリバティブ仮想元本は「兆」単位になっています。
また、98年における取引所集中義務の撤廃もあり、市場外取引の影響力が大きくなっています。
2.コンピューターは利益を出し続ける
投資銀行のディーリング部門が何百日も勝ち続ける。
これは人間業ではありません。市場のゆがみを数百分の1秒で判断、発注し利益を確定させる裁定取引は、高度なシステムの性能により可能になっています。
裁定取引で個人の投資家が利益を得ることが困難になっています。
3.証券市場価格が時価でない
最高裁判所において、取引時の市場価格を公正な時価とは認めない判決がでました。
市場価格とは、多数の参加者によって形成される公正な時価(Fair Market Value)であるとの大原則がゆらいでいます。
4.時価会計の導入
01年の会計制度の変更以降、上場会社の株式投資が実質難しくなり、大法人からの証券市場への資金導入が細くなっています。
株式の含み損益額が取締役会の月次決算報告の主題となり、財務担当役員が説明に苦慮する場面を多く見てきました。
ちなみに、現在のオリンパス事件ではこの時価会計への工作が問題となっています。
コンピューターシステムの開発競争による株式投資ではなく、時代を読み、注目すべき会社を選定し、株式を購入し、市場動向をみる、個人投資家のロマンにこたえる市場への回帰のために、新しい規制・ルール変更が必要かもしれません。
〜昭和の証券マン 小谷野でした〜
posted by 小谷野幹雄 at 17:23|
2011年