2018年11月30日

モチベーション力〜真のおもてなしとは〜

小谷野です。

日本パラリンピック委員会副委員長の高橋秀文さんの話を聞く機会がありました。
パラリンピックの意義は、パラリンピアンの力を通じて人々に気づきを与え理想の共生社会を実現させることで、様々なパラリンピアンのエピソードをご紹介いただきました。

日本の障がい者ノルディックスキー選手、新田佳浩さんのエピソードです。
クロスカントリー、バイアスロンの種目でパラリンピックに4回連続で出場されています。
新田選手は3歳の時に、祖父の操作する脱穀機に腕を巻き込まれて肘以下を失いました。
その後の成長過程において祖父との関係は言葉にできないほど深いものであったそうです。

「大好きなおじいちゃんに金メダルを」
これをモチベーションとして競技人生に打ち込み、そして見事に2010年バンクーバー・パラリンピックで金メダルを獲得し、祖父にプレゼントしました。
祖父はその後間もなく亡くなり、新田選手は目標、モチベーションを失い、ソチ・パラリンピックではメダルがなく、競技人生が危うくなったそうです。

しかし、その後結婚して2人の子供ができ、「おじいちゃんから、子供のために金メダル」のモチベーションから、今年37才で平昌パラリンピック・クロスカントリーで見事に復活、金メダルを獲得しました。

経営的な観点からは、松下幸之助の「部下のモチベーションを上げる、盛り上げることが、マネージャーの最大の仕事である」という名言を思い出しました。

ところで、真の「おもてなし」の話にも啓蒙されました。
2020年東京パラリンピックにおいて世界から集まる4400人のパラリンピアンへの真のおもてなしは、浅草寺や東京スカイツリーではなく、会場を埋める観客だそうです。
空港、ホテル、会場を往復する選手への最大のおもてなしは、各会場を日本戦以外も満席にすることであり、「無関心は最も恥ずべきことです」と力説されていました。
つまり、チケット購入だけに協力するのではなく、実際に会場に足を運ぶことが重要と念押しされました。そこで、引用されたマザーテレサの言葉です。

「愛の反対は憎しみではなく「無関心」です。」


〜 家では無関心の対象、小谷野でした 〜




20181129.jpg
posted by 小谷野 幹雄 at 10:56| 2018年

2018年11月22日

段取り八分、仕事二分〜非効率の兆候〜

小谷野です。

高いホワイトカラーの生産性を維持するコンサルテング会社の役員の方から、部下評価の話を聞く機会がありました。

部下の能力で最も重視するのは「段取り力」とのことでした。
そこで、逆説的に段取力の弱さは具体的にどのように現れるのか聞いてみました。
絶対ではないですが傾向としていくつかを掲げてもらいました。

・目先の仕事にすぐ取りかかる人間
指示を受けた仕事を、反射的に作業を始める人間は、仕事の全体像とタスクの数・順序・タスク毎の時間設定をしないで作業に入るので結果的に仕事も遅く品質も良くない場合が多い。
またその逆の先入先出型、先に入ってきた仕事を常に先に行う人も同様。
優先順位をつけられないのは致命的です。

・スケジュ−ル表が大雑把で空欄が多い人間
往々にして目先バタバタしている人間に多く、段取りがされていないので仕事の成果は小さい。

・仕事途中での上司や顧客への報告・相談がない
自分の世界の入ってしまうナルシスト的なタイプは、仕事のやり直しが多い。

・締め切りよりも内容にこだわる
能力は高くても、内容を優先して期限意識が低い人間は少なくない。
100%のモノを期限後に出すよりも、期限までに80%のモノを出す方が重要で、締め切り軽視は致命的といいいます。

・時間単価の意識が低い
受注額からその仕事に消費できる目標時間数の意識が低い。
自分の時間当たりのコスト(個人の給与単価ではなく、間接費も賦課された時間単価)の認識が低い。

・帰る時間が決まっていない。
仕事が終わったら帰るという、時間設定のない昭和の働き蜂の美談は現在では単なる非効率社員。
同じように、休みについても仕事が暇になった休みを取るという人間も同じ傾向がある。

・非効率なメールのやりとりをする人間
例えば、アポの取り方で相手に日時案を出させる人間。
アポを取る側から、複数の日時を提出して調整するのが効率ビジネスの基本。

そういえば過去、私の部下が下記のメールやりとりをしていました。
(部下)「社長さん、ご都合の良い日時を複数出してください」
(社長)「〇月〇日〇時、〇月〇日〇時、〇月〇日〇時」
(部下)「その日時はすべて都合が悪いので,その他の日時を出して下さい」
(社長)「〇月〇日〇時、〇月〇日〇時、〇月〇日〇時、」
(部下)「申し訳ありませんが、その日時も都合が悪いので、その他の日時の提示をお願いします」

3回もやりとりして日時は決まりませんでした。
相手の都合を優先させようとする気遣いからでしょうが、カウンター・オファー(提示)もしないビジネス・メールは非常識です。
本件では、「日程調整ひとつで、こんな無駄なやりとりに付き合っていられない、社員をしっかり教育しろ」と、直接お叱りの電話を受けました。

〜 家事の段取り悪しと叱られる、小谷野でした 〜


20181122.jpg
posted by 小谷野 幹雄 at 15:00| 2018年

2018年11月15日

二刀流〜驚きと感動〜

小谷野です。

米国野球大リーグでは、大谷選手が新人王を受賞したそうです。
ベイ・ブルース以来といわれる投手と打者の二刀流での活躍は、日本のみならず米国でも大きな驚きや感動を与えたようです。アマチュア野球では見かける「エースで四番」ですが、プロになると投手か打者かどちらかを選択させられ二刀流の花はなかなか咲くことがありませんでした。


ところで、歌舞伎界でも400年の歴史の中で類まれな二刀流が話題になっています。
既に歌舞伎役者として活躍し、女方として人気を博している尾上右近さん(音羽屋)が、2018年2月に江戸浄瑠璃清元節の名跡、清元栄寿太夫7代目を襲名したのです。

尾上右近さんは昨年、市川猿之助さんが舞台で骨折するアクシデントの後、スーパー歌舞伎ワンピースの主役ルフィーを2ヵ月間演じきったことでも名声が上がりました。

この二刀流が、今月歌舞伎座で見られます。
同じ興行で見られるのも稀有なことです。
演目『お江戸みやげ』では、尾上右近さんは娘役を役者として演じ、「十六夜清心」では、清元として役者の心情やストーリーを語ります。これらの才能が非凡であることは、私のような素人にもよく分かりました。

経営の世界でも、選択と集中といわれた時代から、最近は多様化、二刀流経営という言葉をよく目にするようになってきました。
携帯会社は、通信業とコンテンツ業の二刀流経営を実践し、中小製造業は下請けとオリジナル製品の開発製造という二刀流経営を目指し、コンサルティング会社は継続顧客とスポット顧客へのサービスという二刀流経営を行っています。

〜 昼夜二刀流も虻蜂取らず、小谷野でした 〜

20181115ブログ.jpg
posted by 小谷野 幹雄 at 15:54| 2018年

2018年11月08日

100才時代は既に到来している〜古稀のお祝いより〜

小谷野です。

古稀のお祝いに出席する機会がありました。古稀の意味は、70年も生きる人は希(まれ)であることからきていますが、今では決して希なことではありません。

お祝いのスピーチからの引用です。

「三十、四十は、鼻タレ小僧!
 五十、六十は、花ならつぼみ!
 七十、八十は、働き盛り!
 九十になってお迎えが来たら、百まで待てと追い返せ!」

このスピーチの趣旨は、年配者にさらに元気に長生きしてもらうため勇気づけるものですが、このスピーチで言う100才時代は既に到来していると思われます。


2018年日本の厚生労働省が発表した平均寿命は、女性が87.26才、男性81.09才で過去最高を更新しています。
しかし、この平均寿命は「ピリオド平均寿命」と呼ばれ、現状の死亡率がそのまま続くという仮定ですから、医療の進化、働き方の変化など将来の環境変化が考慮されていません。
一方、将来の平均死亡率の低下を反映した「コーホート平均寿命」は大きな数値になります。
世界的ベストセラー、ロンドン・ビジネススクール教授リンダ・グラットン&アンドリュー・スコット共著『ライフシフト』(東洋経済新報社、2016年)に記載ある研究では、既に2007年に日本で生まれた子供の寿命期待値は、女性114才、男性108才で100才を超えています。

今年の本庶先生のノーベル賞研究のように、がん治療の革命が続いている現状を考えると、「100才時代は既に到来している」というのは絵空事ではないと思われます。定年退職して40年も残りの人生があります。
40年働いて40年リタイア生活というのもバランスが悪く、人生最大のリスクが長生きしてしまうことになってしまいます。
これからは、60代の大学(院)生も増え、冒頭スピーチの「60代はつぼみ、70代80代働き盛り」は現実味を帯びてきます。

〜 エージ・シュート(*)がしやすくなる、小谷野でした 〜

 
(*)ゴルフで自分の年齢以下のスコアをだすことで、多くのゴルファーの憧れのプレーです。

20181108.jpg
posted by 小谷野 幹雄 at 14:57| 2018年

2018年11月01日

芸術の秋〜徘徊の秋〜

小谷野です。

スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、どの秋も真っ盛りです。
現在東京には世界から著名な美術品が集まっています。
徘徊癖のある私が最近訪れた美術館からです。

・フェルメール展(上野の森美術館〜2019.2.3)
 世界で不動の人気、17世紀のオランダ画家、フェルメールの作品数は
 僅か35点ほどと言われています。
 そのうち、9点が上野に来ています(1点は途中で入替)。
 丁寧に書き上げられた彼の絵は、オランダ絵画黄金時代を堪能できます。
 昨年ダブリンでのフェルメール展見学以来、まとまって鑑賞できました。
 ところで余談ですが、昔エジンバラのスコットランド国立美術館で
 フェルメールの絵を探せず、係員に聞いても言葉が通じず往生しました。
 発音がフェルメールではなくヴァーミアー(Vermeer)だったのです。
 このときのフェルメール最大サイズの絵画「マルタとマリアの家のキリスト」も
 エジンバラから来日しています。

・ルーベンス展(国立西洋美術館〜2019.1.20)
 16-17世紀のバロック期、フランドル(オランダ・ベルギー・北仏、
 日本では、フランダースの犬で有名な地域)の巨匠です。
 肉感溢れる大きな作品が多いので、いつもながら圧倒されます。

・ピエール・ボナール展(国立新美術館〜2018.12.17)
 パリ、オルセー美術館の特別企画です。妻のマルトや室内情景が多く、
 親密派、日本かぶれのナビ派などと呼ばれたやわらかい色使いは、
 女性や身近なモノへの優しさを感じます。

・フィリップ・コレクション(三菱一号館美術館〜2019.2.11)
 20世紀前半に米国ワシントンで近代美術の収集に人生を捧げた(大げさ)
 フィリップ氏のコレクションの一部、セザンヌ、ドガ、ゴッホ、マネ、モネ、
 ピカソ、ブラック等々、蒐集の時系列で展示されています。

芸術は、勉強して理解するモノ、高尚なモノ、贅沢なモノ、
生活に関係ないモノと遠ざけけないで、徘徊して眺めるだけで、
他の動物にはない人間だけ(?)の芸術文化が楽しめます。

〜 にわか評論家、小谷野でした 〜


20181101-1.jpg
20181101-2.jpg
posted by 小谷野 幹雄 at 15:19| 2018年