2008年12月26日

格言は来年もはずれる

 小谷野です。

 本年もお世話になりました。皆様との出会いに感謝です。

1.「のびよう会」

 今年は、ベンチャー企業の元気さが薄れていくのを感じて、「のびよう会」を主催し、こころざし高き経営者の皆様への情報提供と交流機会の提供を目的として毎月開催してきました。

 本年の当事務所テーマは、「情報発信」でした。現在ではHP、メルマガ、セミナー等々を通じて毎日の情報発信を行っております。来年も元気のでる企画、情報提供に邁進していきます。

2.格言は来年もはずれる

 相場の格言だと、本年「子」年は、「繁栄」といわれ過去データーでは平均株価上昇率40%の年のはずでありました。来2009年「丑(うし)」の年は、「つまづき」といわれ過去データーでは平均11%株価下落する年のようです。

 来年も古来の相場格言に当てはまらず、「底」確認の年になると信じています。

3.来年の意気込み

 堅い話は次号以降に譲ります。

 当事務所のフットサルチーム「FC KOYANO」は、夏・冬に行われる公認会計士協会東京会主催の大会に今年から参戦しています。

 今年の成績は、0勝4分2敗(総得点4、総失点7)でした。来年は悲願の1勝を達成したいと思います。

 また、来年3月22日の東京マラソンは10Km競技にエントリーできました。制限時間である1時間40分内でゴールを走り抜けるのが目標です。

 〜 購入したマラソン・グッズが1ヶ月放置されている小谷野でした 来年もよろしくお願いします 〜
posted by 小谷野幹雄 at 17:30| 2008年

2008年12月16日

12月は詐欺師の書き入れ時

小谷野です。

年の瀬の急激な景況悪化で、私の回りでも連絡が取れなくなった経営者の方がでています。12月に入り企業は資金繰りが一番厳しい時期に入っています。

1)お金を調達する甘い話

 金融に絡む詐欺が多いのもこの時期です。「フィクサー」、「金融ブローカー」、「M資金」等々、拘わるはずがないと思っても、資金に窮した経営者の回りにまとわりつき、手数料・準備金名目で、なけなしのお金を詐取していきます。

 「○○銀行にルートがあり、資金を調達できます。」
 「大手商社にルートがあり、御社に出資をさせることができます。」
 「香港資金を融資してもらえるルートがあります。」

 経営者が一息ついた顔で、このような話をするのを何度か見かけました。
 全て嘘でした。高額な手数料を前払いで詐取されたり、自社株を奪われ会社を乗っ取られたり、私の25年間の会計士キャリアの中で見てきた事例は枚挙に遑がありません。

 M資金についてはヤオハンのオーナーも手数料名目で数億円が騙し取られました。

2)お金の運用も甘い話あり

 金融詐欺といえば資金調達のみならず、運用面でも多発しています。

 今週5兆円の金融詐欺事件が新聞紙上を賑わせています。元ナスダック会長が自らのブランドを悪用して世界の著名金融機関(含む野村證券275億円)からヘッジファンド投資と称して詐取したようです。
 実際の運用はほとんどなく、明らかな詐欺です。

 これは10年前、日本企業が1200億円詐取されたNYでのプリンストン債事件を思い出させる事件です。著名企業がこの債券を購入したという信用連鎖で次々と日本の上場会社や資産家が詐欺債券を購入しました。
 当事務所も、本件ではNYでの訴訟お膳立てに随分時間を費やしました。

 著名事業会社、著名金融機関、著名人が出てくると、猜疑心が消失してしまうのが共通の被害者心理でした。

 資金調達、運用に拘わらず、甘い話は、深呼吸して「5W1H+エビデンス(証憑)」の見極めを怠ると致命傷を負いかねません。

 〜 家族には禁じ手の5W1H 小谷野でした 〜

posted by 小谷野幹雄 at 17:29| 2008年

2008年12月02日

アルゴア氏の活動と次の市場テーマ

小谷野です。

 先日、アルゴア氏の話を聞く機会がありました。

 米国第45代副大統領であり、「情報スーパーウエイ構想」によりITを世界に浸透させ、最近は、地球温暖化への警鐘、環境保全を世界で訴え、昨2007年ノーベル平和賞を受賞しました。

<アルゴア氏のルックス>

 アルゴア副大統領時代、米国生活していた私は彼を、ブラウン管(当時は液晶ではありません)でよく拝見していました。
今回、外見が変化していました。本人の自虐ネタでありますが、横幅は倍に、髪の毛は真っ白になり(人のことをいえる自分ではないですが)、本人曰く、町では、外見と声がアルゴアに似ているとよく言われるそうです。

<環境・エネルギー>

 アルゴア氏の基調講演の後に、環境・エネルギー・情報系の教授陣を含めてパネルディスカッションが催されました。太陽光や風力発電からの高圧・大容量の電力網の提唱、脱化石燃料エネルギー源への転換加速を訴える内容でした。

 株式市場は現在低迷を続けていますが、必ず回復する時が来ます。
 その時のIPO市場も含めてブームになるテーマは「環境・エネルギー」であることを再認識しました。

 ところで、本当に市場は回復するのかと問われることが多くなりましたが、その時には昔、素材産業に生きる経営者の方から聞いた印象的な言葉を紹介しています。

    「(今)足りない物はいずれ余り、
     (今)余っている物はいずれ足りなくなる。」

 〜いつも足りないものもあるわよ、と声が聞こえた小谷野でした〜
posted by 小谷野幹雄 at 17:27| 2008年

2008年11月17日

企業財務の左右バランスが崩れている

小谷野です。

セイフティ−ネット追加保証を得るために中小企業経営者が朝の6時から区役所に並んでいるようです。
今回は、私が以前から感じていた、資金調達の不可思議についての私見です。


1)日本企業は足の短い資金で経営している

 企業のバランスシート(貸借対照表)が、左右バランスしていない。
 左右の合計数値の事ではなく、左右のお金の滞在期間のことである。

 日本企業の特徴として、設備投資などに必要な資金調達を短期で調達することがよく見受けられる。5年も10年も拘束される長期の固定資金を、3ヶ月、6ヶ月の短い期間の借り換え(ロールオーバー)で資金調達していることもしばしば。
 これが、今回の金融不況で企業経営を圧迫している。


2)何故、金融機関から長期の資金調達が難しいのだろう

 銀行自身、長期資金を調達する手段が縮小し、銀行に長期的な与信を行う機能が極端に低下している。高度成長時代に貢献した長期信用銀行や興業銀行が姿を消したのはその象徴であろう。

 長期資金は、銀行の借入のような間接金融ではなく直接金融すなわち、株式発行や社債発行による調達手法に大局シフトしてしまった。

 また、借りる企業側も安い金利ですむ短期借入を好んで選択したのも一つの要因である。

3)本件で経営者が着目する指標は長期固定適合率(*)であろう。
 100%超は危険水域、80%が防衛ライン、目標値は50%と考えたらどうであろう。
 固定負債の長期借入にあがっていても、実際は2〜3年の借入契約が多いのでバランスシートの左側の資金拘束期間とは整合がとれていない事が多いので、厳しく考えた方がよい。

  *長期固定適合率(%)=固定資産/(自己資本+固定負債)

 資金の左右バランスの改善(短期から長期資金へのシフト)は、不況下に強い企業になるための優先課題だと思います。

〜 最近、ゴルフスイングの左右バランスが崩れている小谷野でした 〜
posted by 小谷野幹雄 at 17:25| 2008年

2008年11月04日

ソーシャルビジネスに必要な経営センス

小谷野です。

1.ダイビング

 先週末、海に潜りました。沖縄県慶良間諸島は実に10年ぶりの水中探検でした。前回は、美しい珊瑚とウミガメ他、色彩豊かな魚が泳ぐ、竜宮城のイメージでしたが、今回は珊瑚の白化現象、死骸の多さに驚きました。
 それでも、ここ数年で最悪期から脱しているそうです。

 原因は、水温の上昇、直撃台風の減少、土地開発行為など様々なようですが、その一方で移植珊瑚による珊瑚の再生活動まで計画している団体もあると聞きました。そんな団体を応援したくなる気持ちが自然に沸いてきました。

2.企業の安定成長のための原動力

 解決が求められる社会的課題に挑戦する社会貢献型理念が、安定した成長をするための原動力といって間違いないでしょう。先週、経済産業省の望月事務次官の話を聞く会がありましたが、同省は来年、日本経済の再生・成長燃料となる未曾有の大型イノベーション・ファンドを立ち上げるようです。
 環境分野は、ソーシャルビジネスそのものでありグローバルにイノベーションが期待できる分野だと思います。

 また今月は、地球環境問題に取り組むアル・ゴア氏の話を日本で聞く機会がありますので、後日レポートしたいと思います。

3.ソーシャルビジネスに必要な経営センス

 それは、ボランティアとビジネスを明確に区分できることです。
 過去において、明確なこの区分・定義を誤り、沈んだ企業を数多く見ました。
 対価性に疑問がある活動をビジネスと定義して進んだ企業の失敗です。
 社会性と事業性の区分と融合は簡単ではありませんが、不可欠な経営センスです。

〜 ウミガメを追いましたが、竜宮城には行けなかった小谷野でした。(そういえば、まず、カメを助けていない!) 〜

posted by 小谷野幹雄 at 17:23| 2008年

2008年10月16日

ノーベル賞とボーダレス化

小谷野です。

先週は、ノーベル賞の発表ラッシュでした。物理学賞、化学賞と日本人の受賞が相次ぎ、大変誇りに感じました。しかし、気になることがあります。

今週文科省は、ノーベル賞受賞者の1名を日本人から米国人であったと公式に修正しました。

お客様から最近、日本の大学の優秀な研究者に対して、海外の著名大学で研究する機会を与える助成財団を作りたいという相談がありました。

研究予算、基盤設備、言語、資質、研究風土などから、日本の学府内のみでは限界があるというのです。確かに、世界の大学ランキングを見ると、東京大学でも19位(英タイムズ系 2008)に留まっています。

会計の世界も国際化により利益概念が大きく変わろうとしています。
資産負債の時価評価を徹底し、経営者の裁量が効かない、包括利益概念の導入が間近に迫っています。

学業も企業も、リソース・理念・活動を国内のみに拘り過ぎると、壁にぶつかるケースが多くなりそうです。

〜出身大学が世界ランキング100外の小谷野でした〜
posted by 小谷野幹雄 at 17:21| 2008年

2008年10月02日

「金融恐慌」と「銀行業」

小谷野です。

1.MBAスクールからのレター

先週、私が卒業したニューヨークのビジネススクールから全卒業生宛へメールが発信されました。内容は、金融の世界にいる卒業生への、慰め、鼓舞、就職活動の支援を約束する内容でした。特にリーマン関係者には慰め深い内容でした。
日本のお茶の間では、まだTV、新聞での2次元の世界ですが、米国での深刻さを物語っていました。世界の株式市場から2000兆円(GDP世界国内総生産の40%相当)が2008年9月末までの1年間で消えたようです。


2.銀行業の定義

 ところで、金融庁の意向に拘わらず、日本の中小企業、大企業とも資金調達の現場では、銀行による「貸し渋り」「貸し剥がし」に直面しています。一方で、リーマンの債券を日本の銀行は地方銀行も含めて4000億円以上も購入していたようであるから、銀行業がよくわからなくなります。
辞書に銀行業は、預金の受入、貸出、手形小切手発行、決済業務を行うと書いてあるが、資金の運用が主要業務とは書いていません。

運用リスクほど貸倒リスクを積極的に取らない現状では、新しい事業に挑戦する企業への資金供給は根絶の危機にあるといえます。

   〜 恐慌は大げさと諭された半年前が懐かしい小谷野でした 〜
posted by 小谷野幹雄 at 17:20| 2008年

2008年09月16日

先見力

小谷野です。

銀行には、お金が余っているようです。不動産業はじめ融資に慎重になっているからだそうです。ベンチャーキャピタルも投資実行は激減し、公開直前(レイト・ステージ)の優良企業投資が業務となっています。

このように忍び寄る日本経済の曇り環境の中で、何が経営者にとって最も重要ですかと最近質問を受けます。

経営者にとって重要な3要素として「先見力」「決断力」「行動力」がよく例示されますが、斜陽の経済環境では先見力が重要と考えます。

しかし、2歩先まで読んでしまうと、うまくいかない場合も多く見受けます。
先を読み過ぎますと、私の4月のメルマガ「会計士から見た失敗する社長像」で書きましたように、何をいっているか分からない社長となってしまう場合もあるので要注意です。2歩先は、理念でありビジョンでとどめ、半歩、1歩先を行動プログラムに落とすことが重要と考えます。
優秀な経営者とそうでない経営者との差は、少し先が読めるかどうかにあるのかも知れません。


〜今回の金融受難のトンネルを抜けたベンチャー企業には
大きなステージが待っていると確信している小谷野でした〜 

posted by 小谷野幹雄 at 17:19| 2008年

2008年09月02日

学商のコンセプト

小谷野です。   

最近は、大学での技術会議、フォーラム、講座講演、記念式典の参加など、教育機関との関わりが増えました。この中で興味深い言葉に接しました。
「学商」です。東証マザーズ銘柄第1号の(株)インターネット総合研究所の藤原洋所長の言葉です。産学連携よりも、ビジネス化の強い意欲が滲み出ている表現です。


■大学とベンチャー企業

 大学とベンチャーといえば、創薬のバイオ企業が有名でありましたが、「環境」分野のベンチャー企業においても、教育機関との連携が多くなっていることを肌で感じます。起電、送電、水処理、各種リサイクル等々、環境テーマの分野は、アイデアのみでの起業が難しく、技術的な基盤が必要であることに起因しているようです。


■株式市場での次のブーム

 ITバブル、バイオブームが去り、今回の株式市場低迷を脱却した後、次の大型テーマは、何かとよく聞かれます。個人的には、「環境」そして「ロボット」とこたえています。(異義ある方も多いでしょうが)。
これらのテーマは、学術的な研究成果を応用することが鍵になる可能性があり、藤原さんのいう「学商」は、重要なコンセプトでしょう。

経営者の皆さん、時にはBack to Schoolの着眼で、事業戦略の素材を探すことができるかもしれません。

 〜 大学の理系学科の廃止急増に戦々恐々とする小谷野でした 〜
posted by 小谷野幹雄 at 17:17| 2008年

2008年08月26日

仏教と経営

小谷野です。   

夏休みをいただき、バンコクに行ってきました。
顧問先のバンコク法人の訪問、米大学院同窓でバンコク銀行(東南アジア最大の銀行)の知人と17年ぶりの再会、現地起業家、ビジネスマンらとの会食など、楽しい時間をすごすことができました。また滞在中には、タクシン元首相の亡命による市民の動揺・憤怒を直接感じ、ラーマ9世王妃の誕生日(タイの母の日8/12)イベントなども経験できました。


1.タイ人の国民性
  同じ仏教徒としての規律の良さを実感しました。どこでもお客様を迎える際に、両手を合わせる合掌は、礼儀正しさ、おもてなしの心(Politeness, Hospitality)に溢れた国民性を強調する仕草です。
 旅行客で、タイの虜になる方が多いのもうなずけます。

2.小乗(上座部)仏教と大乗仏教
 タイ、ミャンマーなどで中心となっている小乗(上座部)仏教は、自ら出家して修行を積んだ者が悟りを開くことができ、救われるという教えです。一方、日本・韓国で中心になっているのは大乗仏教であり、大きな乗り物の中、出家者のみならず、慈悲の精神によりすべての人々を救う事を目的としています。こんなに簡単に解説すると宗教家の方々におしかりを頂戴しそうですが・・・
 ご容赦ください。

 男子が一定期間出家する習慣を実行する人はタイでも少なくなってきているようですが、起業家で出家経験のある経営者の方に話を伺いました。僅か数週間の出家でも意義深く、単なる宗教心の向上ではなく、「無」になり自分を見直す、自分を見据える時間として貴重なのだといいます。ゼロを見つめ、ゼロを受け入れることができれば、失敗は怖くないし、無限の発展を確信できる、心の強さを持つことが出来るのでしょう。

3.経営の語源
 経営という言葉は、「お経を営む」と書くことから仏教が語源という説があります。
 そうであれば、真実を貫き、お客様、従業員、また社会の多くの人々を幸せにしなくてはならないのです。

 偽装、粉飾などの時事用語の対極の言葉が経営といえるでしょう。

    〜東南アジアでは、にわか宗教家になる小谷野でした〜
posted by 小谷野幹雄 at 17:16| 2008年

2008年08月04日

国策捜査と司法の闇

小谷野です。   

先月、旧日本長期信用銀行の元役員が最高裁で無罪になりました。
どうしてと、不満に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的には、検察の国策捜査に大きな警鐘を鳴らした意味深い判決と思います。

社会問題(本件では銀行に対する莫大な公的資金の注入)が起きると、魔女狩りが世論を背景に行われます。すなわち誰かを悪人として罰しないと検察の存在意義が問われます。「誰かを挙げないと」が先行して、時には別件逮捕、結果冤罪も少なくないのが日本の現状だと思います。
本件も、乱脈融資ではなく、不良債権処理の責任者を対象に有価証券報告書虚偽記載(会計上の粉飾)の争いが主眼でした。

また、日本では99%の謎があります。
これは日本における刑事裁判での有罪率のことです。
我が国では、検察庁と裁判所が一体化していると誤解されそうな数値で、我が国の「司法の闇」とよく論じられます。
こちらの謎にも、一石を投じた判決といえるかもしれません。

来年5月からはじまる一般人が刑事裁判に参加する「裁判員制度」で、この有罪率がどのように変わるのか見守っていきたいと思います。


       〜裁判員を早く経験したい小谷野でした〜
posted by 小谷野幹雄 at 17:13| 2008年

2008年07月16日

本末転倒

小谷野です。   

最近気になることがあります。
「金融」によって、実体経済が振り回されていないかとの疑念です。

石油価格、穀物価格の高騰、サブプライム問題も然りです。石油価格の決定においては、小学校のプール程度の大きさの水の価格を先物で決めて、それが太平洋の水の価格となったり、100しか存在しない債権がデリバティブ(金融派生)により1000になって市場で流通しています。金融の世界では信用は厄介なもので、一端信用問題が生じると、もの(債券や債権)があっても流動性を失い、価値が消失してしまいます。

江戸時代の大阪で、世界に先駆けて堂島米会所として公設先物市場を開設した目的は、価格を安定させて生産者や消費者の生活に役立てるものであったはずです。いまや本末転倒で、虚(言い過ぎでしょうか?)の投機取引が、実の経済に悪影響を及ぼしているのではと疑心をぬぐい切れません。

お金やモノをいっぱい持っている者が、「金融」を駆使して、いつも勝つ仕組みが出来ているとするならば、それはおかしな話です。

経営の世界も本末転倒は厳禁です。
社長さんが本業を忘れて斜陽してしまったケースは数えきれません。
皆さんの会社は、「枝葉」が「根本」を揺るがしてはいませんか。

  〜その昔、ビジネススクールで学んだ金融工学は学問だったのか、単なるノウハウだったのか悩む小谷野でした〜

posted by 小谷野幹雄 at 17:10| 2008年

2008年07月01日

緊張感を持った経営は重要です 

小谷野です。   

「のびよう会」の運営協力、ありがとうございます。先月のビジネス交流会「のびよう会」の参加企業様の間で、海外事業展開や資金調達に関して提携が進んでいる案件が複数あるようで主催者としてこれほど嬉しい事はありません。今7月は9日(水)が開催日です。皆様参加ご検討の程宜しくお願い致します。

さて、先週6月27日(金)は3月決算企業の株主総会の集中日でした。全国で約1300社が株主総会を開いたようです。
 私も3月決算の上場会社の役員を複数社拝命しておりますので、当日は総会現場におりました。昭和時代の株主総会を知っている者としては隔世の感がありました。

かつては、30分程度の「しゃんしゃん総会」が一般的で、特殊株主さんの出版物を法外な値段で購読することにより攻撃対象から逃れ、迅速な株主総会運営に協力いただいた会社も多かった記憶があります。平成に入ってから、総会担当幹部社員・役員は軒並み逮捕されましたが。
 また、特定ファミリーが過半数を持つオーナー会社の場合は、株主から質問がでないので、サクラで質問を準備していました。その質問に対する社長の回答が、実は出席役員、社員向けのメッセージとして総会を活用している事例が見られました。

 時代は変わりました。

会社側が出した役員候補者が総会で否決される事案がでました。また株主が会社案に反対どころか、独自な提案を株主総会に付議するケースも多くでました。さらには監査役が事業報告書にノーを表明し、決算承認を株主総会で取り付けなければならない会社がでました。外資系ファンドや、モノ言う株主の増加により、緊張感を持った経営が可能(必要)になったといえるでしょう。
会場の前列部は、すべて壇上役員の部下従業員で埋め尽くす株主総会の運営をしていた時代とくらべると、日本の企業統治(コーポレートガバナンス)は、国際水準に近づいたのでしょう。

株主との対話の時間を充分に確保し、事業の方向性について丁寧な説明が必要になっています。皆さんの会社はいかがでしょうか?
posted by 小谷野幹雄 at 17:08| 2008年

2008年06月16日

経営の平常心

小谷野です。   

今月、国家試験であるFP1級の試験委員を努めました。

私が担当する実技面談試験では、知識の量をはかるだけでなく、お客様の
信頼を得るためのコミュニケーション能力をも見る試験でもあります。
各提案手法のメリット・デメリットの明示、提案内容や自分の意見を明確に
伝えることができるかが同時に問われます。

そこで、気になった受験生の特徴です。

・あがって声が小さい、顔を一度も上げない。
・質問内容を聞けない・聞かない
 これがもっとも致命的です。

平常心を失うと、「質問:今何時ですか/返答:今曇りです」といった、
噛み合わないやりとりが続いてしまいます。


この「平常心」は経営者にとっても、重要と思います。20年前のバブル
時代、つい2年前の不動産バブルの時に、同じような現象を見かけました。

過去経験のない大きな数値が目の前を行き交い、経営者が平常心を失ったと
思わせるケースです。企業の中核的競争力であるコアコンピタンスと何ら
関係のない、飲食、美術、美容などなど(比較的参入障壁の低い分野が
多い)に投資を重ねていくケースです。目先の業績が好転すると気持ちが
大きくなり、平常心を失っていると映ります。

投資結果の説明は不用でしょう。


  〜最近、家庭内の「平常心」も大切と気づいた小谷野でした〜

posted by 小谷野幹雄 at 17:06| 2008年

2008年06月03日

小谷野 訪中記

小谷野です。   

5月26日から29日まで中国に出張してきました。
音を立てて変貌を遂げている北京市(市といっても四国ぐらいの広さがある
そうです)にて、8法律事務所、2会計事務所、特許事務所、証券会社社長
面談と、中国経済をサポートする専門家の方々にお会いする貴重な機会に恵
まれました。
(観光名所を訪問する時間が全くなかったのは少し残念でしたが)

そこで、訪中にて感じたことは


 <中国の対日投資への関心>

 中国の外貨準備高はご承知の通り2006年2月には、日本を抜いて世界
 1位の座にいます。1兆ドルを超える前人未踏の数値を維持しています。

 中国での対日投資感は、共通していました。日本はできあがった国で成長
 余力が乏しいのでマクロでは大きな資金の動きは今すぐはないであろう。
 しかし、技術を持った日本企業の買収や、資金調達の場としての日本の株
 式市場の活用はひとつの流れが出来るかもしれない。

 資金の中国から日本への移動という、従来と逆の流れの中で、専門家ビジ
 ネスを売り込むのが訪中の目的でしたが、大きなうねりになるには、もう
 しばらく時間が必要のようです。


 <中国の女性>

 文化大革命で毛沢東が女性を同士と呼んだ文化感は今でも健在です。
 男に頼る発想の女性はまれで独立心が強く、仕事に邁進しています。
 中国における男女平等・対等の精神は、日本や欧米よりも遙かに社会の
 深層に根付いているといってよいでしょう。著名企業や専門家集団の
 トップ・幹部にも女性は相当な比率で登用されています。

 経営者の皆さん、性別による人材登用面での思い込みはきっぱり捨てま
 しょう。

      〜 夫への登用は正しかったのか
       と妻の声が聞こえる小谷野でした  〜

posted by 小谷野幹雄 at 17:05| 2008年

2008年05月01日

ゆでカエル

小谷野です。   

前回は「三匹のカエル」の話でした。生き物の話のせいでしょうか、いろいろな反響をいただきました。ありがとうございました。
そこでカエル話しをもう一つ。

『ゆでカエル』

カエルは、いきなり沸騰したお湯に入れようとすると、「あつい!」と必死にもがき、お湯から逃げようとするが、水から徐々に温めていくと、水がお湯になったのに気づかず、最後には茹で上がってしまうというものです。

経営環境の変化に気づかず、企業を死に体にしてしまう時に、しばしば引用される話です。

長く会計業界にいると、図らずもこのような事例にいくつも直面します。
そこで事例を2件紹介したいと思います。


1)従業員の解雇ができない社長
 従業員の解雇ができない社長がいました。業界は明らかに斜陽しており縮小均衡以外に経営健全化が困難と思われました。

 しかし、従業員の雇用を維持したまま「あと1ヶ月」の現状維持を繰り返し、最終的には全従業員を路頭に迷わせてしまうこととなった。

2)不採算事業の切捨てができない社長
 不採算事業の切り捨てができなかった社長がいました。グループが展開する2事業のうち、1事業は明らかに不採算で損失も拡大傾向が顕著にあった。

 当初は、1事業赤字でもグループでは黒字であり、何とか資金が回っていたので、不採算事業を放置。そのうち、グループ合算で赤字に転落すると地域老舗企業という理由から金融支援が得られた。
 しかし、まだ不採算事業の撤退を始めない。さらにグループの赤字は拡大し、追加の金融支援も受けられなくなる。
 そして事業撤退の検討をする間もなく、社長の仕事の10割が資金繰り奔走となる。
 この間5年。破産申請したときも不採算事業はそのまま残っていた。

┌────────────────────────────┐
これらの社長像が創業者ではなく2代目、3代目のケースが
多かったのは偶然だろうか。
└────────────────────────────┘
posted by 小谷野幹雄 at 19:24| 2008年

2008年04月15日

三匹のカエル

小谷野です。   

メルマガを配信し、いろいろな感想をいただきました。
皆様どうもありがとうございました。

さて、4月は出会いの季節です。
先日、息子の入学式のために、久しぶりに母校を訪れました。
シンボルである母校の講堂は内装がリニューアルされ、私が27年前学んだ建物は高層校舎の建設現場となっており、時の流れを感じました。
その入学式において、校長先生の長〜いご挨拶の中で、印象に残った「三匹のカエル」の話をお伝えしましょう。

〜三匹のカエル〜

三匹のカエルが、ある日、大きな牛乳の桶に落ちてしまった。
一匹目のカエルは悲観主義で、こんな大きな桶でミルクも深いし、もがいても助からないであろうと、すぐあきらめてしまい、溺れ死んでしまいました。
二匹目のカエルは楽観主義で、なんとかなるだろうと、何もせずに溺れ死にました。
三匹目のカエルは現実主義で、息が続く以上、ガンバローと、一生懸命足でもがき続けました。
すると、足元にバターが出来て、バターを足場に外に飛び出して助かりました。
どのカエルになりたいかと、校長先生は新入生に問いかけていましたが、ビジネスの社会でも解は明白でしょう。

ビジネスの常説ですが、仮説、実行、検証を繰り返していく事が重要です。
試行錯誤を放棄して、単なる従前通りでは、ミルク桶の底に沈んでしまいます。
posted by 小谷野幹雄 at 19:22| 2008年

2008年04月01日

『会計士から見た失敗する社長像』

会計士から見た、成功するベンチャー企業の社長像を教えて欲しいと頼まれることがしばしばある。
しかし、成功した社長には、様々なケースがあり、なかなか類型化が難しい。
営業力は、著しく弱い社長でもビジネスモデルが受けて大成功しているケースもある。その逆に成功が難しいそうな旧来ビジネスモデルに執着した社長でも卓越した営業力によって成功を収めたケースもある。
また、経営理念や経営指針など教科書的な経営学を否定する社長が運営していても、創造的なサービスを創出し続けて成功している会社を見受けたりといった具合である。

逆にベンチャー企業で失敗する社長像は、共通点がやや探しやすいので、いくつか、挙げてみよう。

(1)何をいっているのか分からない社長。
  外人という意味ではない。何をしたいのか、どんなサービス、
  どんな製品で、どんな市場にて、どんな革命を起こしたいのか、聞いても聞いても分からない場合がある。
  時には、当方の知識不足で、目論むサービス内容が専門過ぎて分からないケースもあるが、イデオロギーは理解する能力はあります。
  この手の社長さん、約束遵守や時間にもルーズな方が多い。

(2)IPO(株式公開)を目的化する社長
  これは、失敗列挙にいとまがない。本業を最初から育てる気がなくM&Aに頼る社長、管理部門スタッフをどんどん充実させる社長、売上極小なのに証券会社や公開コンサルタントとミーティングばかりしている社長などである。
  
(3)事業モデルが一つしか持っていない社長
  VC(ベンチャーキャピタル)などから資金調達に成功しても3年内に破綻するケースが多い。環境変化に対応が巧い社長だと問題は小さいが、一般的には3つは、柱となる事業構想は必要である。

(4)挨拶できない社員を野放しする社長
 理科系研究事業ではなく、文科系事業で、社員が挨拶できない会社が大成長するのが難しい。社会人教育をしない社長は、会社の事業教育も手薄で、事業遂行する上での組織力が弱い場合が多い。
posted by 小谷野幹雄 at 19:20| 2008年

うちエコ

小谷野です。   

最近、映画祭関係の方とお話をする機会がありました。映画ビジネスのトレ
ンドや成功の可否に関する業界の話は別の機会のゆずるとして、環境保全に
関する意識が随分、各方面で高まっていることを実感しました。

祭りで使用するカーペットの色は、定番である「赤」ではなく、本年は「緑」
を検討中とのことです。サミット開催の影響もありますが、環境問題の意識
高揚に大変感心しました。緑のカーペットの上で、男優さんのタキシードは
それほど見栄えに影響が無いでしょうが、女優さんは服の選定に苦労しそう
だと余分な心配をしてしまいましたが。

工場や事務所で蛍光灯からぶら下がったon・offのひもを引いて、電気を消
す社長の姿を見かけることが過去しばしばありました。電気を消してまわる
著名な経営者の話には、多くのエピソードがありますが、エコのさきがけで
もあったのでしょう。

ところで、家庭でのCO2削減に努めることを「うちエコ」と言うそうです。
「うちエコ」の例ですが、シャンプー中のシャワーを1分止めるだけで、
69kgのCO2年間削減に貢献できるようです。

 平成17年京都議定書で日本が世界に約束したCO2削減目標は6%です。
これを達成するための国民プロジェクトが「チーム・マイナス6%」だそう
です。

    〜妻の指令に従えばエコができると分かった小谷野〜

posted by 小谷野幹雄 at 00:00| 2008年